念願の公務員から内定をもらえて意気揚々の私。
しかし、現実はそう甘くはなく、厳しいものでした。
職場に馴染めず、上司からのパワハラを受け精神的に追い詰められた結果、抑鬱状態と診断され休職することになります。
少し重めの話になりますが数ヶ月で復職しており、抑鬱状態で休職された方に参考にしていただけると幸いです。
内定者懇談会での一抹の不安

内定先は休日出勤のある災害対応や残業、転勤がほとんどないという理由だけでやりがいや仕事内容なども特に考えず某官庁に決めてしまいました。
個人的にも条件面でかなり満足できるところで、これで将来は安泰だと余裕綽々といったところでした。

10月1日、そんな内定先で内定者懇談会が開かれました。
私は当然そこに参加したもののそこで一抹の不安を覚えました。
というのも同期や先輩と話が合わなかったからです。
もともと私は民間就活で惨敗したコミュ障だったので人と話すことが苦手だったというのはありますが、自分の苦手なタイプの人が多くてどう振る舞っていいのかわかりませんでした。
直感的にここは合わない、選択をミスったなと感じました。
だからと言って今更就活をやり直す気にもなれませんでした。

入社後、自分の直感は正しかったと確信する

入社後、あまりにも仕事がつまらず、これは合わないと感じました。
毎日毎日誰とも話さずパソコンとにらめっこで延々と書類の間違い探しをすることが私に与えられた仕事でした。
一見楽な作業のようにも思えますが、単純作業ゆえに時間が経つのが遅く感じられ、またやりがいも全くないためとても辛かったです。
一昔前に民間企業で1日中ひたすら単純作業をやらせて自分からやめるように仕向ける追い出し部屋というものが話題になりましたがイメージ的にはそれに似た感じです。
仕事をしようにも研修もろくな引き継ぎもなく、簡単なマニュアルだけぽんっ、と渡されてそれであとは

これをあと40年続けるのかと思うと絶望しました。
帰りの電車でつり革に揺られながら

職場の人間関係に馴染めない

また、仕事内容以上に苦しんだのは人間関係でした。
内定者懇談会で感じた通り、職場の先輩や上司とまるで話が合わずに苦労しました。
職場では周りが楽しそうに歓談している中、自分一人だけが話の輪に入れず孤独感を感じました。

特にお昼休みが苦痛でした。
お昼休みはみんなで一緒に取ろうという謎の暗黙のルールがあり、半ば強制的に休憩室でお昼ご飯を食べることになってしました。
私は周りが楽しそうに話している中、ただ愛想笑いを浮かべて頷くだけのマシーンと化しており、ただでさえ間違い探しの仕事で神経をすり潰しているのに疲れを取るどころか疲れが倍増するかのような感覚でした。
話している内容といえば
- 違う部署の誰それさんの噂話
- 他の人の悪口
ばかりで私からすると

という感じで全くついていけませんでした。
最悪なパワハラ上司との戦い

それだけならまだしももっとも苦しめられたのは上司からのパワハラでした。
暴力こそ振るわれなかったものの、
- 皆の前で怒鳴られ、叱責されるのは当たり前
- 別室に呼び出され何時間もネチネチとなじられる
ということをされました。

さらに人事評価は当然のようにCをつけられました。
B以上が当たり前の公務員の世界にあって、Cというのはよほどのことがない限りつけられない屈辱的なものでそれと同時に出世の道は閉ざされたも同然でした。
僕は日々のノルマもきちんと達成していましたし、正直納得のいかないものでした。
理由を問いただすとニヤニヤしながら

残業代を申請しても理不尽なマイルールで非承認に

クソ上司の蛮行はこれだけではありませんでした。
私が配属された課はもともと残業がかなり多かったのですが、残業代は上司に申請して承認されなければ払われない決まりでした。
つまり、どれだけ残業しても上司が承認しない限り残業代をもらうことができないのです。
仕事もつまらなく、人間関係も最悪な中で唯一の心の拠り所は給料でした。
しかし、給料明細を見てみると残業代が一切付いていなかったのです。
上司に確認すると

と逆に怒鳴られてしまいました。
正直公務員になった時点で給料面は対して期待はしてはいませんでした。
でも流石にこれは・・・、こんな横暴かつ理不尽が許されていいのか、本気で怒りで我を忘れそうになりました。
耐えきれずに休職へ

そんなある日、決定的な出来事が起こります。
その日は水曜日で定時退庁日でした。
定時退庁日なので私はその日は普通に定時で帰ったのですが、翌日になって烈火の如く怒り狂ったパワハラ上司から呼び出されます。

というのが大まかな趣旨です。
正直意味がわかりませんでした。
要するに自分達より早く帰ったのが気に喰わないみたいでした。
その日、業務量が倍になりました。
終業間際になって先輩社員からボンッ、と書類の束を渡され、

とても今日中に仕上げられる分量ではありませんでしたし、別に急いでやるべき内容でもありませんでしたので何度も帰らせてくださいと先輩社員に頼みましたが
あのパワハラ上司から指示されているのは明らかでただの嫌がらせでした。
また、他の同僚からも「帰っちゃダメだよ」と言われました。
自分の周りには味方は一人もいませんでした。とても悲しかったです。


そして翌朝、布団から起き上がれませんでした。
その日は職場に休むと連絡を入れましたが、手が震え、涙が出てきました。
家族からの勧めでその日のうちに心療内科を受診した結果抑鬱状態と診断され休職を指示されたのです。

休職したことを話すと彼女にあっさりと振られる

悲しいことは続くもので、休職が決まったことを当時付き合っていた彼女に話すとあっさりと振られました。
曰く
こんな人だとは思わずとても悲しくなりました。

休職期間中、今後の人生についてよく考えた

休職期間中は自分の将来のことをよく考えました。
そして

というのも、
- 公務員の待遇は魅力的だがこの仕事は自分には合わない
- このまま今の仕事を続けてもC評価をつけられた以上、出世も望めないし将来性がない
という理由からでした。
ゆっくりと休んで復職

数ヶ月間病気休暇を取得してゆっくりと休むことができました。
数ヶ月休んでも給料がちゃんと支払われるのは非常にありがたかったですね。
その辺りは公務員は非常に恵まれていると思います。
そして元の職場に復職することとなりました。
もちろん上司のパワハラが改善することはありませんでしたが休職する前より客観的に捉えることができるようになっていました。
上司が

と言ってきても
表面上は

という振る舞いをしていたのですが、内心では

みたいにある程度余裕を持って対面することができるようになりました。
それもこれも全て

という余裕があったからでした。