公務員試験を勉強していくうえで大事になってくるのが優先順位をつけて取り組んでいくことです。
公務員試験は、試験範囲が広すぎるという特徴があります。
となるとすべての科目を平等にやっていくのではとてもではありませんが本番までに間に合いません。
全ての科目をやると間に合わない、だから優先順位をつけよう
繰り返しますが公務員試験の試験範囲は膨大です。
とてもではありませんがすべての科目をまじめにやろうとすると時間がかかりすぎてしまいます。
また、1日当たりの勉強時間も限りがありますから優先順位もつけずにやみくもに勉強しても、勉強時間が分散して結局身につかずに挫折してしまうという最悪の結果にもなりかねません。
そこで今日は最優先で勉強していくべき科目を紹介していこうと思います。
試験まで残り少ない段階でも最低限これだけの科目をやっておけば、運が良ければどこかしらには受かるかもしれません。
まずはこの5科目だ!
公務員試験は一般的に教養試験と専門試験の二つに大きく分かれています。
教養科目からは
- 数的推理
- 判断推理
専門科目からは
- 憲法
- 行政法
- ミクロ経済学
この5つの科目は公務員試験の勉強を始める際に最優先で勉強すべきです。
自治体や受験母体などによって配分や試験科目が違うので、科目間で優先順位が入れ替わったりします。
しかし、どの試験区分であってもこの5科目から勉強を始めるのが王道です。
その理由について語っていきます。
ただし、教養試験しか課されない自治体は例外です。
近年では政令指定都市を中心に専門科目なしでも受けられる自治体も増えてきました。ですが、仮にそうだとしても教養試験から逃げることは一部の例外を除けばできません。
まずは数的処理!
どんな試験区分を受けようが、公務員試験を受けるつもりならまずは数的処理から手を付けることをお勧めします。
教養科目の中で、いえ、公務員試験の中でも最も重要な科目の一つが数的処理だからです。
理由は配点が高いことと、苦手な人が多く、仕上がるまでにある程度の時間がかかるから。
また、どの試験種を選んだとしても必ず必要になることも理由の一つとして挙げられます。
公務員試験のなかで最重要科目といっても過言ではないと言えるのがこの数的処理なのです。
そんな数的処理ですがその中でもいくつか分野が分かれています。
- 数的推理
- 判断推理
- 資料解釈
この3つですね。
それぞれの科目の具体的な説明、勉強方法などは次の記事に書かれていますので参考にしてみてください。。
というわけで公務員試験をこれから始めようとしているけど、科目数が多すぎてなにから手を付けていいかわからないという人は数的処理から始めるのが妥当ですね。
苦手な人が多い数的推理
数的処理のうち、計算問題を主に扱う数的推理は数学音痴を自称する人を中心に苦手にすることが多い科目です。
ですが、その配点は一般的に大きく、決して無視することはできません。
数的推理を捨てて公務員試験に受かることはほぼ不可能と考えてください。
判断推理も捨てておけない
判断推理も最優先科目です。
理由は数的推理と同様配点が大きいためです。
この科目は案外盲点になりやすいです。
数的推理については多くの人がその重要性を語っていますが、判断推理について触れている人は残念ながら少ないです。
とはいえ、数式を扱うわけではないので、数的推理に比べると苦手意識を持つ人は少ないのではないでしょうか。
また、どうしても数的処理が苦手だという人もいるでしょう。
そんな人は予備校の単価コースを取るというのも一つの手です。
例えばLECの数的処理単価コースならお得に受講することができます!
専門科目を受験するなら憲法、行政法からやろう!
続いて専門科目です。
このうち憲法、行政法の二つは法律科目の中でも配点が大きく、また分量も適切でとっつきやすいという特徴があります。
専門試験において法律科目の占める割合は大きく、また自治体によっては法学が非常に重要視されているところもあります。
憲法
特に憲法は少なからず馴染みがあり、またそう難易度も高くないので最優先で勉強しておきたいです。
行政法
行政法については正直民法をやってからのほうがいいのかな~とは思いますが、民法はとにかく分量が多く公務員試験の中でも鬼門です。
民法については時間がない人の場合、最悪捨てるという選択をしなければならないでしょうが、その場合でも頑張って行政法だけでもものにしておいてください。
配点もそこそこで仕上げるのにそこまで時間もかかりません。
憲法を勉強して、法律に関するイメージがつかめていれば民法をやっていなくてもどうにかなる科目です。
また、憲法と行政法をやっておくと、教養試験の政治経済や専門試験の政治学にも波及効果があります。
そのため優先して勉強しておいてもらいたいです。
ミクロ経済学もできたら手を付けておこう
なぜあえてマクロではなくミクロからなのか?
しかも最優先に勉強するべきかというと、これまた配点が高い上にマクロに比べるとまだとっつきやすいからです。
ミクロで身に着けた知識は財政学や、経済事情といったほかの専門科目にも波及効果を及ぼします。
(実はマクロのほうが関連性は大きいですけどね・・・)
もちろん教養科目の政治経済の対策にもなります。
経済学はどうしても簡単な数学の知識が必要となりますから数的推理同様、数学が苦手な人にとってはできるなら捨てたいと思うでしょう。
ですが、配点の大きい経済学を捨てて合格できるほど公務員試験は甘くありません(まったく無理とは言いませんがよほどのことがない限り難しいでしょう)。
まあ実は国家一般職なら逃げようと思えば逃げられるわけですが、さすがに専願はお勧めしません。
夏頃から勉強を始める際のスケジューリング
夏頃から勉強を始めるとすると余裕がかなりありますのでおおまかにこんなスケジュールになるかと思います。
(あくまでも一例です。人によって当然変わってきますのでご注意ください。)
数的 | 憲法 | 民法 | 行政法 | 経済学 | 学系 | 知識 | 時事 | 論文 | |
8月 | ↓ | ||||||||
9月 | ↓ | ↓ | ↓ | ||||||
10月 | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | |||||
11月 | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ||||
12月 | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | |||
1月 | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | |||
2月 | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | |
3月 | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ |
4月 | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ | ↓ |
夏ごろ(8月から9月くらい)
ひたすら数的処理を学習していきます。
夏ごろでしたらひたすら数的処理に集中しても特に問題はないかと思います。
教養試験だけでなく、専門試験も課される人も夏休み中は数的処理に集中するくらいの気持ちでいいかと思います。
それくらい公務員試験にとって数的処理は大事な科目です。
特に教養試験しか課されない区分を受験する予定の人は全力でやってください!
また、余裕があれば憲法や文章理解、経済学に取り組むのもいいかと思います。
秋ごろ(10月から12月上旬くらいまで)
専門科目が必要な人は憲法、民法、行政法、経済学といった主要科目をひたすら学習するといいでしょう。
標準的な受験生にとって、年内に数的処理も含めてこれら主要科目をある程度仕上げておけるかどうかで翌年の公務員試験の成果が決まってくるといってもいいです。
また、この時期気を付けたいのが中だるみです。
計画を立てて淡々と勉強をこなしていきましょう。
冬ごろ(12月中旬から2月ごろまで)
年末から年明け1月、2月ごろまでで順調なひとはこのあたりから学系や知識問題の対策を進めていきましょう。
学系とは枝葉科目と呼ばれ、政治学や社会学、財政学などを指します。
難易度のわりに仕上げるのに時間のかからないコスパの高い科目が多いという特徴がありますのでこの時期に集中して片付けるのが吉です。
知識問題とは日本史や世界史、生物、地学といった教養試験で課される問題のことでこれらの科目も年明け以降に集中的に詰め込むほうがコスパがいいです。
それからこれくらいの時期に模試があったりしますので、自分の立ち位置や苦手分野を知るために受験するのも一つの手です。
春
時事や論文対策を進めていきます。
特に時事は他の科目への波及効果が高いので軽視しないほうが身のためです。
裁判所事務官や国家総合職、特別区などを狙う場合は論文対策もしっかりとすることをおすすめします。
またそれと並行して今までの復習と過去問演習を怠らないようにしましょう。
各科目の勉強方法
教養試験
文章理解
数的処理(数的推理・判断推理・資料解釈)
知識分野
専門試験
法律(憲法・民法・行政法・労働法・刑法)
経済学
まとめ
このように、公務員試験でもっとも優先するべき科目は
・数的処理
・判断推理
・憲法(プラス行政法)
・ミクロ経済学
となります。
試験までまだ時間がある人の場合、まずはこれらの科目から取り組んでもらうと試験勉強全体が効率よく進みます。
また試験まで残り時間がない方でも、まずはこれらの科目に取り組んだ状態で過去問を解いたうえで財政学や時事といったすぐに点数化できそうな科目を時間が許す限り重点的に勉強してください。
そうすることでどこかしらの筆記試験を突破することができるかもしれませんよ!
ぜひ参考にしてみてください。
では今日はここまで。
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